立春
暦の上では今日から春ですね。
地球上で日本の様に四季のある地域は年間の気候変動が穏やか(でした)。
ここ数年は春先から いきなり暑くなったり、秋に夏日があったり、暖冬で雪が積もらずスキー場が早めに閉鎖したり…
寒さが厳しいよりは暖かい方がしのぎ易いですが、農水産や地域の冬季産業は今までの様には行かなくなるでしょう。
古代中国を中心に発達してきた東洋伝統医学では、四季に応じた体調の変化や生活の仕方を重要視しています。
特に鍼灸にとっては「素問(そもん)」「霊枢(れいすう)」という古典文献が基礎になっています。
四季に応じて身体に関することや自然現象との関係が決められています。
例えば春には肝、夏には心、秋には肺、冬には腎が重要な臓器と言われています。
季節変化の大きな流れは 生 長 収 蔵 です。
春に生まれ、夏に長じ(育ち)秋に収め 冬に蔵す、となります。
春には堅い土や幹から芽が出てくる様に、冬の間に固まった関節が緩み始めます。
関節が緩み体幹が開くことで夏の暑さに備え熱が体内にこもらないようになります。
そして肝の氣が高まることで、気持ちが落ち着かずイライラしやすくなったり、目の症状が出やすくなります。
季節の応じた生活を心掛けると身体が整い病になり難くなります。
素問の四気調神大論のかで語られている春の養生法を紹介します。
・早寝早起きする。
・服装はゆったりしたものを選び身体を締め付けるような服を避ける。
・気持ちを穏やかに保つ。
簡単そうですが、現代に暮らす私達にとっては少し難しいかもしれませんね。